1章 マリオブラザーズを分析


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1−1.協力と対戦


◆マリオブラザーズ

さて、今回からは、ファミコンミニで登場したり、
歴代のマリオでおまけとしてよく登場してくるゲーム、
任天堂のマリオブラザーズを分析していきたいと思います。

このゲームは、配管工の兄弟のマリオとルイージが活躍するゲームですね。
1983年に、アーケード版、ファミコン版と発表されたゲームです。
無駄な知識ですが、ルイージが最初に出てきたゲームでもあります。


ゲームの詳しい説明はウィキペディアを見るといいでしょう。

マリオブラザーズ

(外部リンク先 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)


マリオブラザーズのファミコン版は約163万本売れたそうですから、
その当時のファミコンの販売力がいかに絶大だったのか、あるいは、
マリオブラザーズの魅力がいかに強かったかを窺い知ることができます。

また、20年以上経った今でさえも、高値で取引されることを考えると、
この記事で分析するにふさわしいゲームだと私は思うわけです。
では、これから、マリオブラザーズの魅力を探っていきます。


◆協力

まず、マリオブラザーズの魅力の1つといえば、
協力プレイのことを挙げなければいけないでしょう。

この協力プレイというのは、同じ1つの画面で
マリオとルイージの2人同時に遊べることが非常に重要です。

同じ画面で一緒に遊べるゲームはそれほど多くはありません。
マリオブラザーズには、友人などと一緒に同時に遊べるからこそ、
展開が盛り上がって、ゲームが面白くなるという構造があります。

交互に遊びあうゲームと、一緒に遊びあうゲームでは、
おそらく、一緒に遊びあうゲームの方が盛り上がることでしょう。
というのは、瞬間の判断力が必要となるゲームになるからです。


瞬間の判断力を競うゲームは、ビデオゲームの得意な分野でした。
逆にいえば、ボードゲームやカードゲームなどで、
瞬間の判断力を競うゲームを表現するのは難問だったのです。

ビデオゲーム黎明期のゲームは瞬間の判断力を競うゲーム、
いわゆる、リアルタイムゲームが多かったのもそういう理由です。


また、協力プレイを行えば、一人用プレイの時と比べて、
単純に考えて、残機が2倍になるわけですから
次のステージに進むことが簡単になるわけです。
つまり、協力する利点がきちんと存在するわけなのです。


◆対戦

そして、マリオブラザーズといえば、
絶対に欠かすことのできないものは対戦プレイです。
よく『殺し合い』という言葉に代表されています。

マリオとルイージは直接的には攻撃しあえませんが、
間接的な手段を用いて殺しあうことが可能になっているのです。


具体的に攻撃する技といえば、
敵が気絶している時に、敵をひっくり返してぶつける技、
連続ジャンプで相手を持ち上げ続けて、敵にぶつける技、
相手のジャンプの軌道方向を変えて、敵にぶつける技、
相手を踏みつけて動けなくした上で、敵にぶつける技など、
多種多様な攻撃方法があり、白熱した展開になるわけなのです。


なお、重要な点は簡単な操作でありながら、
様々な攻撃方法があるということです。

マリオブラザーズで使用する操作キーは、
十字キーの左右とジャンプボタンの3つだけです。
これほど単純なゲームもそれほどないでしょう。

簡単な操作だから、ゲームに慣れていない人でも遊べます。
しかし、奥深い戦略性があるゆえに、ゲーマー同士でも楽しめます。
そう、マリオブラザーズは幅が広くて、奥が深いゲームなのです。


◆協力と対戦

また、マリオブラザーズというゲームで特徴的なのは、
瞬時に、協力プレイや対戦プレイに変化することです。
これは任天堂の初期のゲームでよく見られた状況ですね。

協力モード、対戦モードなどといった決められた枠の中ではなく、
1つの箱庭の中で自由に決めることができる、といったものです。

例えば、マリオブラザーズと同様に名作ゲームとして名高い
ファミコン初期のアイスクライマーやバルーンファイトでもそうです。
協力プレイや対戦プレイのどちらでも遊べる懐の深いゲームなのです。


『協力プレイもできるし、対戦プレイもできる!』
このことは遊び手にとって非常に嬉しいものでした。
何故なら、1つのソフトで2通りの遊び方ができるわけですから。

また、遊ぶ相手次第でゲームの展開も変わってくるので、
いろいろな遊び方でき、末永く楽しむことができたのです。


ゲームというものは、本来、多人数でわいわいがやがやと遊ぶものです。
それは球技にしろ、カードゲームにしろ、ボードゲームにしろ、そうです。

ですので、あなたが作るゲームにも協力と対戦という要素を
ゲームのどこかに組み込んでみてはどうでしょうか?
きっと遊び手に喜んで遊んでもらえるのではないでしょうか。


今回のまとめ

1.マリオブラザーズは永く遊び続けられている名作ゲームだ。

2.永く愛される理由として、協力プレイと対戦プレイが挙げられる。

3.協力要素と対戦要素があれば、面白いゲームになる可能性がある。



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